四分音符とその魅力について。

アイドルとごはんと、時々自分語り

モッズコートと私の話

モッズコートと私の話

みなさんどんな服が好きですか?(唐突)
幼い頃から私はピンクとひらひらときらきらが好きで、姉とお揃いの服やらお箸やら水筒やらを買う時は決まって姉が水色、私がピンクと色が決まっておりました。ここまででお分かりですね?自分語りです。小説調ではないですが。


姉と5歳離れた末っ子ということもあり、親や祖父母だけでなく姉からもかわいいかわいいと言われて育ったおかげか、小学校高学年に上がるまで、「可愛いものを身につけている自分」に何の疑問も抱かずに育ちました。

 

少し前Twitterでちょっとバズっていた「小学校高学年になるとピンク=ダサい、水色や紫を好きな子がイケてる、みたいなやつなんだったんだろうね(ニュアンスです)」みたいなツイートを見て、なんだか懐かしくむず痒い衝動に駆られました。
私もそれで小学校高学年の時から、大好きだったピンクとひらひらときらきらを諦めていたから。

 

 

 

なんだかんだでそれなりにきつかったやつ

きっかけはよく覚えていません。

スクールカーストみたいなものが4年生位で浮き彫りになって、クラスで人気の男の子とよく話していると悪口を言われるようになって。
当時私のクラスの女の子の頂点に君臨していた女子(oとします)が好きだったイケメンくんと仲の良かった私は悪口の格好のネタだったのか、面白いくらいに陰口を言われました。
やれ誰々ちゃんの方がイケメンくんに相応しいだの、誰々ちゃんの方が大人っぽいだの、しぶちゃんは子供っぽいしピンクばかりだからぶりっ子で、、とか。
まだ仲良しグループというものが確立されていないふわふわしたクラスだったため、悪口は言いたい放題だったしわざわざ本人(この場合私ですね)に告げ口する子もいた。割と無法地帯だったしそれ故言われたい放題だったけど、ある程度の人数と仲良くできていたのでまだそこまで問題はなかった。

 

 

「しぶの服、いつもピンクばかりでダサいよね」

周りの男の子に同意を求めるように、また私にしっかり聞こえるように言われたその日から、oだけでなくクラスの女子の2/3から陰口を言われるようになりました。(かといってまだいじめというほどの規模ではなかったし、クラスの大多数の男の子と何人かの女の子はとても仲良くしてくれていました。)

ちょうど学校外での習い事に注力し始めた頃だったので、隣の小学校にも友達いたし友人関係にはそんなに困らなったのかこの辺の記憶はあんまり鮮明じゃない、というのが正直なところ。

 

中学に上がって、「ピンクはダサい」という風潮はさらに酷くなりました。

「ピンクはかわいい子の色、陰キャはNG」という暗黙の了解まであって、余計に着づらくなったのです。

その頃丁度加藤シゲアキさんに心を奪われていた私は、もともと好きだったピンクではなく緑色に逃げるようになっていました。好きな色は「緑」、よく身につける色は大好きなピンクやミルクベージュではなく「カーキ、緑、紺色」。

本当は淡いピンクのロングコートが好きだけれど、カーキ色のMA-1やモッズコートを着るように、お気に入りのくすみピンクのフレアスカートは封印。休みの日でも紺のデニムパンツ、脚を出すなんて恥ずかしい。(私の場合好きな洋服=自分が身に着けたい洋服だったため、好きな洋服と身に着けたい洋服が一致しない場合は考えないで発言しています。)

母曰く、「その頃のしぶはどんな服を買っていったら喜ぶのかわからなかった」と。

よく出先でいい洋服を見つけると買ってきてくれる母ですが(普段は自分で選んでました)、昔から私の好みを知っていたために悩ませてしまっていたようです。

 

 

嘘みたいに霧が晴れて

高校生になると、そんな風潮は嘘のようになくなりました。

公立よりルールの緩い私立高校だったこともあり、コートは自由、遠足や休日遊びに行くときみたいに私服で集まる機会でも、各々好きな服。次第に「ピンクはかわいい子の色」という認識も私の中で薄れていきました。ほんと何だったんだろうあの風潮…単に私が嫌われてただけか…?(それは言わない約束)

 

好きなものを封印する前と同じように、だいすきなベージュのブラウスにピンクのフレアスカート、ブラウンチェックのロングコートを身に着けて、出かけられるようになり、女の子からも男の子からも「似合うね!」「いいね!」と言ってもらえるようになって、やっと好きな服を着ることに抵抗がなくなっていきました。
その頃仲良くなった元クラスメートたちは、今でも月1ペースで会うくらい大切な友達になりました。ほんとこの高校でよかった。
よかった~公立高校落ちてて~~!!(※大声)

 

 

結局環境が悪かったの…か…?

現在、大学生。

高校の時と同じくらいおおらかで個性的な人たちに囲まれて、毎日好きな服を着て過ごせています。

好きな服屋さんはaxes、好きな色やよく身に着ける色はピンク、ひらひらふわふわ広がる、ウエストの締まった服が好き。いい匂いのハンドクリームをつけて、まつげは上向き。

あのとき着れなかった分、今好きな服をたくさん着よう。今ではそう思えています。

 

 

最後に。

軽い気持ちで「ピンクはダサい」「ピンクはぶりっ子の色」なんて、発言しないでほしい。

好きなものを否定されたら誰だって悲しいと思うし、私なんか未だに思い出してこんな記事書いてますからね、意外と恨まれるんだよこういう偏見発言は。

 

好きな色、好きな人、好きな服、否定せず、否定されない世の中になるといいな。

と、いうことで、ではまた。